「せっ先生…!」



「三咲…。」



私は先生の顔を見た。



やっぱり…



やっぱりいつもと違う。



それに、寂しげな笑顔…。


「もしかして、俺に用事あったのか?」



「はいっ…えーと…」



これは、先生に聞いてみるチャンスだよね。



そう思ったけれど、言葉に詰まってしまった。



「すいません…ちょっと先生の顔が見たくなって…。」



「そっか…。俺も三咲の顔見れて良かったよ…。」



そう言って頭を撫でてくれた。



温かい手…。



だけど、なんとなく元気の無さが指先から伝わってくる…。



何か理由があるのかな…。


もしそうだとしても、先生が何も言わないってことは、言いたくないことなのかもしれない…。



それなら私は……



待っていた方がいいのかな…。