「どうしたんだ?驚いた顔して…。」



「先生、“愛菜”って言いました…よね?」


思わず先生に確認した。


「言ったよ。これからは名前で呼んでもいいよな?」


もちろんです!という思いで、うなずいた。


「学校ある時は、今まで通り“三咲”って呼ぶけど、プライベートや今日みたいに周りに生徒がいないような時は“愛菜”って呼ぶよ。」



…つまり2人だけの時は、名前で呼んでくれるんだ…!


“三咲”って呼ばれただけでも、嬉しかったのに、“愛菜”って言われると、特別な感じがして、もっと嬉しいな。



笑みがこぼれっぱなしになっていた。