長きにわたって人間ほどの重量のある生き物が遊歩道を使用していないことが、ベンチの足下の雑草によって思い知らされ、それでも、「私」の精神は先に進むことを要求した。その結果、「私」の思考から元来た道を戻る、と言う選択肢は削られ、先に行けばなんとかなるはずだ、とりあえずは遊歩道なんだし、と言う「遭難者にありがちな行動パターン」を取るはめになっていた。