「遥夢はここに来る前のこと覚えてねぇのか?」


「ここに来る前?」


「そうだ。」





マツはまだハッキリしない私に自分の首を指差してみせた。



頭と胴体が切り離されたマツ。


真っ赤に染まった部屋。

黒い影


「俺が怖くないか?」


「俺…人間じゃねぇんだわ。」




頭の中を走馬燈のように駆け抜ける記憶。




「マツ…」


目を大きく見開いた私をマツは優しく抱きしめたままゆっくりと話し出した。