「マツ?
ここはどこ?」


「ん?」



私とマツは丸い球体の中に入ってふわふわと浮かんでいた。


球体の中は真っ白で何もない。


まるで風船の中に入ってふわふわと浮かんでいるような気分だった。



球体の白い壁に掌をあてると想像とは違って冷たくて堅いコンクリートの壁のようだった。



風船みたいに弾力があるのかと思ったんだけどな…。



少し残念に思っているとクスクスと笑うマツの声が聞こえた。



「マツ?」



「遥夢は想像力豊かだな。」


くしゃくしゃと頭を撫でるマツ。



「ここはさっきと場所は変わってないんだよ。
ディアスの奴がうるさいから遥夢と2人だけになれる空間を作ったんだ。」