アルの言葉にキョトンとする私を彼はクスリと小さく笑って、
「さぁ、始めましょう。」
ベッドの上の私に手を差し伸べた。
始めるって何を?
疑問を持つ頭を行動が違っていて、何故だか私は素直に彼の手を取り、
「はい。」
返事をしていた。
その行動を不思議に思いながらもアルの言いなりになる私の体。
思考と行動がバラバラだ。
「まだ体が冷たいですね。ここの気温に早く慣れてもらわなければいけません。」
私の手をグイッと引っ張り、起き上がる私の体を抱き寄せるアル。
その行動に驚き体を縮めると、
「リラックスして下さい。少し体を温めなければなりません。」
私を腕の中に閉じ込めたまま、抱き締める腕にキュッと力が込められた。
「あったかい。」
アルに抱きしめられて初めて気付いた体温の差。
「遥夢様が冷たいのですよ。」
「私が?」
「はい。」
アルのあたたかい掌が私の背中を優しく撫でている。
「ここは少し気温が低いのです。」
「そうなのですか?」
アルの胸元から彼を見上げると、
「外を見て下さい。」
アルは窓を指差しながら言葉を紡いだ。

