私達のやりとりをアルはくすくすと笑いながら見ている。


「ティルが何も教えてくれないからアルなら教えてくれるのかなって期待するのは当然でしょ?
浮気なんて事に繋げるティルはおかしいよ?」


私に払いのけられたティルは不服そうにテーブルの上から私を睨みつけていて、


「お前は呑気でいいなぁ、バカヤロー。」


もしかして馬鹿にしてる?って言葉を吐き出す。

「私は何も悪くないわ。」


「騎士のそばにも誰かいないのかって考えないのか?バカヤロー。」


「え?!」


マツはデュランさんと訓練してるんじゃないの?

「綺麗なお姉ちゃんに鼻の下伸ばしてるなんてこと…。」


「ないわっ!絶対にない!」


「ふんっ!何をそんなにムキになってやがるんだ?バカヤロー。」


「もうっ!ティルなんてホントに大嫌いよっ!」

「嫌いで結構だ!バカヤロー!」


悲しくて心がぐちゃぐちゃだよ…。


どうしてティルは私を不安にさせるようなことを言うの?


マツと離れて不安なのに、煽るなんてひどいよっ!


泣くのは悔しいのに涙がポロポロと零れ落ちてテーブルにたくさんの水溜まりを作った。


マツは浮気なんてしない!


私だってマツじゃなきゃダメなんだ。


私とマツがどんな風に一緒にいるようになったか、どんな想いで今まで過ごしてきたのか…


「何も知らないくせにいい加減な事言わないで!ティルの馬鹿――…!」