彰人も色々抱えすぎている。


本当なら竜一を殺し、竜一の組を潰したかっただろう。


その為にこの屋敷に雇われたのだから。


彰人は的確に竜一の参謀を勤める人間を潰していった。


そして丸裸になった竜一を…


そう思った矢先に春香が死んだ。


元々心臓に疾患を持っていた春香。


竜一の組織の者に襲われ心を無くした事が引き金になって病状は悪化していた。


ずっと悲鳴を上げていた春香の心臓は後一歩というところまで竜一を追い詰めた時、それを待っていたかのように動きを止めた。


春香は彰人を守ったのだろう。


竜一にだけは冷静ではいられない彰人。


あのまま抗争が続いていたら彰人は自分も抗争の渦の中で倒れていたかもしれない。


旦那様もそう感じていたのだろう。


だから抗争を中止して隠居を決めた。


そうすることで彰人を守ったのだろう。


抱えるものがある間は、憎い竜一が生きている間は彰人もその命を終わらす事が出来ない。


深い愛だと思う。


旦那様と春香の彰人への深い想いなんだ。