「マジ信じらんねぇ…
マツが次期王様?………………。」


言葉を落とした後タップリと間を置いてギャハハハハと豪快に笑う彰人に俺の心の中の黒く覆われた部分に光がさすような感覚だった。


逃げたことも、自分の立場も全て彰人が笑いで飛ばしてくれた気分だった。


「てめぇ笑いすぎなんだよ!」


だから俺もいつも通り彰人に話すことが出来る。

「王様だってよ…。」


涙まで浮かべて笑い転げる彰人。


しかも王様ってのがツボだったらしい。


そんな風に身分を笑われるのは俺には初めての経験で、だけど不愉快に思わなかった。

むしろ俺がその王様の地位とやらにこだわり逃げてきたことすら馬鹿らしく思えた。


「ちっとは敬うって気ねぇの?」


だから言ってやった。


「ねぇよ。
ここではお前は後継者だの王子だのって肩書きはねぇんだからよ。」


彰人なら俺の望む言葉をくれると思ったから言えたんだ。