俺らの住む場所から歩いて1時間のその屋敷に潜入するため、移動手段は自転車だった。


「彰人、一言言わせてもらうけどチャリ移動とかねぇと思うんだけど…」

しかもペダルをこぐ度キコキコ音もうるせぇんだよ。


「何が?」


「潜入とか格好いいこと言うわりにチャリの移動とか格好悪ィだろ?」


普通バイクとか使わねぇか?

チャリはねぇだろ…。


「何が言いたいのか俺にはわからねぇ。
だったらお前歩けよ。」

歩けよって言ってる時点で意味わかってんじゃねぇかよ!って激しくツッコミたかったけど、言っても無駄だと思い、もうその事には触れず黙々とペダルを漕ぐことに専念した。


出発してから15分後、小さな公園にチャリを止めた彰人。


「ここからは歩いていく。」


「…………。」


マジ、ダセェだろうが!

口に出したところで耳を貸さないことはわかっている俺は心の中でだけでツッこんだ。