何故か急に警備が厳しくなり使用人の家族でさえ敷地内に入れなくなった屋敷に潜入して調べたいと言う彰人。


そういうわけか。

だから一緒なんだな。


「頼む!マツ。」


頭を下げる彰人に断る理由なんて俺にはない。


一宿一飯の礼ってやつか?
行くところもない俺に住む場所と働き口まで用意してくれた彰人。

それも事情も聞かずにだ。


「しゃーねぇな。
で、いつ行くんだ?」


「今からだ。」


「はぁ?」


「潜入なんだから夜だろ?」


ニヤリと笑う彰人に溜め息をつくことで返事を返したが、実際何か秘密があるなら楽しめるかも知れねぇ。


つぅか…


「お前楽しんでるだろ?」


自分のことは棚に上げて彰人に話しかけると彰人は言葉ではなく笑みを深くすることで俺に応えた。


要するに親の安否より屋敷の秘密ってやつに興味を持ってるわけだな。


人の秘密を暴くのは楽しい。


そういうことなんだな。