それが俺が異世界でずっと一緒に過ごすことになる彰人との出逢いだった。


「お前の瞳黒いんだな。」


「はッ!何当たり前の事聞いてんだ?」


「俺も黒だけどよ。」


「頭大丈夫なのか?」



最初は面倒臭そうに俺を近づけない彰人に俺は臆せず話し続けた。



彰人はただの乱暴者というわけでもなく、だけど喧嘩が自分の生活の一部だと言い切る面白い男だった。



「お前、行くとこあんのかよ。」


「ねぇ。」


「金は?」


「住むとこは?」


「ねぇ、なんもねぇ。」


「偉い男と話しちまったな。」


溜息混じりの言葉を吐き出して彰人はヨロヨロと立ち上がった。