重苦しい空気が部屋中に漂っていた。

俺の知るじじいからじゃ想像がつかないくらい波乱の人生。


デュランは一つ一つ丁寧に俺に話してくれた。


異世界がらみの掟を話してくれたんだ。


それはじじいが俺に必ず話すようにと残した遺言。


二度と間違わないように語り継ぐ事を一部の者に約束させた。


掟と一言で纏めてあるがその内容は盛り沢山といってもいいだろう。


正直、この話を語り継ぐのは面倒だと思ってしまう。


だから研究施設で管理されているという話も聞いた。


まず、異世界から戻ったじじいと女は別々の世話人がつき、引き裂かれた。

その際、記憶は一時的になくしてしまう。


世界を越えてまでの想いなのかを試す為のようだが悪趣味だ。


じじいの時は研究がまだ進んでいなかったのと、国を統治しなければいけないとの研究結果を聞き統治を優先させるために記憶は残したままだった。


だが女は記憶を抜かれた。

そして、それを知らなかったじじいは女封印した。


同じ時を生きたいと思うじじいだから封印はして当然だと思う。


けど、それがある意味最大のじじいのミスだと知ったのは封印した後。


じじいの想いが最終的にはじじいの手で叶えられなくしたんだ。


記憶を一時的になくすということが鍵だったんだ。


この世界でも二人が惹かれあうのかを試される試練。


記憶を取り戻すための期間も定められている。


更に記憶を失った女の封印を統治前に行ったじじいは統治後時を操り時間の流れを変えたことで、封印期間が長くなってしまったのも誤算だったようだ。


結局女の封印がとけた頃にはじじいは年をとったじじいで、女は記憶をスッカリ無くしていた。


世継ぎの問題などもあり、じじいも結婚をして既に親父が生まれ大人になっていた。


「マーフィー様の愛した異世界の女性とは、あなたの母上なのです。」