「俺が生まれた日ってのはなんなんだよ。」


ジジイと俺が似てるのはどうでも、よくねぇけどそれよりも生まれた時ってのが気になる。


話題を変える俺にデュランはチラリと不満げな視線を投げてから話し出した。



「あなたは生まれたとき瞳が黒かったんです。」

「…………」


黒い瞳?
俺の瞳は黒じゃねぇ!
草原の若葉のような綺麗な緑だと女に言われてるんだぞ?


「今は普通に緑ですが…」


「普通じゃねぇだろ!
一族の色じゃねぇのか!ジジイも親父もみんな緑の瞳だろうが!」


それに草原の若葉ってくらいの気の利いた言葉をつけらんねぇのか、朴念仁め!



「生まれたときと申し上げました。
人の話は最後までって教えられませんでしたか?」


面倒くせぇ…


「で?」


デュランの小言は聞きたくないとばかりに本題に戻ろうとする俺を睨みつけながら、


「生まれ落ちたその瞬間に目を開けて産声を上げることも珍しいのですが、あなたは目を開けて生まれました。
そしてその瞳が黒かったんです。」