伝説の戦士。

おとぎ話。


子供の頃、俺は戦士に憧れていた。

異世界へ行った戦士が連れ帰った花嫁。

黒い瞳を持つ女。


「マーフィー様がおとぎ話だと信じている事は全てが真実なのです。」


至極真面目に話すデュランに俺は質問を浴びせた。


「黒の瞳の花嫁ってのもか?」


「はい。」


「異世界に行けるってのもか?」


「はい。」


「んじゃ、俺も異世界に行けるってことなのか?」


「それは…」


「なんだよ、やっぱ行けねぇの?」


「いえ…」


「行けるのか?」


「はぁ…」


「どっちなんだよッッ!」


肝心な、一番聞きたいところの言葉を濁されてイライラと気持ちが高ぶった。


「マーフィー様の祖父に当たられる10代目のマーフィー様を覚えておいでですか?」


肝心な事を教えねぇクセになんなんだよと心の中で悪態をつきながらも、話題がじいちゃんだったことで、俺は素直に返事した。


「じいちゃんは忘れねぇ。」