竜一が温室から去ってマツと2人っきりになった。
2人の会話が頭を支配していて恐怖がつきまとう。
ベッドのある部屋にはいたくなくてガーデンセットの椅子に腰掛けた。
変わってしまったマツ。
いいえ、私と彰人さんと一緒にいる頃のマツが演技だったんだね。
ガーデンセットで彰人さんが煎れてくれる紅茶を一緒に飲んだマツはもういないんだね。
「旦那様…。」
震える声で旦那様を呼んで偲ぶ。
大きくてゴツゴツとした掌が好きだった。
口数の少ない人だったけど、どんな言葉よりも旦那様の笑顔に心があたたかくなった。
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