幸せなんて続かないって思っていた私の心をほぐしてくれたのは彰人さんとマツだった。



旦那様とは食事を取りながらたくさん話をしていた。


私のこの家での決まり事は三度の食事の時間旦那様と一緒に過ごすということだった。



そのほかの空いた時間はとても自由にさせてくれた。



ただし、屋敷からは出ないという条件はあったが自由に過ごすことができるのはとてもありがたかった。



怖いと思っていた屋敷の人達はとても優しい人ばかりだった。



旦那様はかつては裏の世界のボス的存在の人だと知った時信じられないと教えてくれたマツに何度も確かめて呆れられるほどだった。



優しい旦那様からは想像がつかない。



彰人さんも旦那様の右腕として活躍するほど強く頭のキレル人だということも聞かされた。





だけどそれももう何年も前の話。



春香さんを失ってから変わってしまった。



大きな抗争事件の時、旦那様と彰人さんの大切な春香さんが狙われた



世間から遮断された私でさえ知る大きな抗争事件。



日本を二手に分けるほど大きな組織同士の抗争。



元々手を取り合ってきた組織が分裂した悲しい抗争事件の被害者は春香さんだった。