俯いている私にはスラリとした長い足しか見えない。
きっとさっきの男の人。
ギュッとしがみつく私の頭を軽く撫でてクスクスと笑う仲村さんに私は視線を向けた。
目があって優しく笑みを浮かべてくれる仲村さん。
とっても綺麗な笑顔に私は恥ずかしくなって又目を泳がせた。
そしてそんな私の両肩に仲村さんは手を添えてクルリと私の体の向きを変えると私の目の前には白いシャツにジーンズというラフな姿をした男の人が立っていた。
目の高さはちょうど男の人の胸の辺り、恐る恐る視線を上げると仲村さんに負けない素敵な笑顔の男の人が瞳に映った。
「マツ、遥夢様が驚いているぞ。いったい何をした?」
穏やかで静かな仲村さんの声。
「心外だなー。なンもしてねぇよ…。」
マツと呼ばれたその人は大袈裟なくらい大きな溜息をつきながら仲村さんに応えたんだ。

