「彰人と春香はとても幸せだったんです。」
伏目がちに話す仲村さん。
けれど幸せという言葉が似合わないほど哀愁を秘めた表情で私に話してくれる。
幸せと不幸は隣りあわせだよね?
幸せは長くは続かない。
私もそれを良く知っている。
「春香さんはどうなったんですか?」
彰人さんが仲村さんだというのは私にもわかった。
二人に何があったの?
どうして今春香さんはいないの?
「春香はずっと私の側にいますよ。」
儚い...今にも消えてしまいそうな仲村さんの姿にギュッと胸が掴まれる様な痛みが走る。
春香さんは写真の中でとても幸せそうに微笑んでいる。
仲村さんは写真に指を這わせて愛おしそうに撫でている。
何も言えずに俯いている私に仲村さんは言ったんだ。
「旦那様も私もあなたをお嬢様の、春香の代わりにしようとは思っていません。」
まっすぐ射抜くような仲村さんの視線に私は体を強張らせた。
なぜ私がここにいるのか...。
明確な答えは誰もくれない。
似ているからだけじゃない。
本当にそれを信じていいの?

