「可愛いじゃん!
俺、マツ。
彰人の友達。」
ニカッと笑うその人はとても愛嬌があった。
知らない人。
でも彰人さんのお友達?
いまだ状況がつかめない私は部屋に入ろうとしないその人を見つめていた。
「そんなに見つめられたらキスしたくなっちゃ……うわッッ!!」
言葉を繋げることが出来ずにその人は後ろに仰け反るような姿勢になった。
そして同時に彰人さんの低い唸るような声が部屋に飛び込んできた。
「てめぇは勝手なことしてんじゃねぇよ!」
彰人さんにすごまれてもマツと呼ばれるその人はニコニコと余裕の笑みを浮かべている。
突然のお友達の出現。
そして知らない場所。
寝起き。
条件が揃いすぎて益々頭の中はこんがらがった。
「彰人さん?」
マツさんの頭に拳を押し当ててグリグリと攻撃する彰人さん。
「痛い痛い」と酷いことをされているのに笑顔のマツさん。
私は彰人さんに声を掛けた。
答えが欲しかったんだ。
どうして今の状況なのか何もわからなかったから教えて欲しかったんだ。

