彰人さんに背を向け走り出した。


目に飛び込んでくる見慣れた公園の風景は歪んでんで見えた。



溢れる涙。



もう我慢しなくていいよね?


我慢できなくて唇から零れ落ちる嗚咽。


我慢なんて出来ないよ。



彰人さんの姿が見えない場所まで走って、私は崩れ落ちるように泣いた。



もう泣いてもいいでしょ?


公園の木の影に隠れるようにしゃがみ込み膝を抱えて思いっきり泣いた。

誰もいない場所で一人泣いたんだ。




『捜したぞ。お前足早いのな。』



抱えた膝の上に額を押し付けて泣いている私の頭上から落ちてくる声。

声と共にフワリと頭の上に降ってくるぬくもり。


きっと夢の中。



彰人さんの柔らかい声も彼の大きな掌のぬくもりも悲しみから逃げたいと思う私が作り上げたもの。


『春香…ごめんな。』


いいの、いいのよ彰人さん。


謝らないで。


それよりも私の頭を撫でてくれるあなたの手がとても嬉しいの。


その掌のぬくもりに身を委ねていると、なんだかとても暖かい気持ちになるの。