フワリと体が宙に浮くのを感じた。 私は抱き上げられていたんだ。 現実なのか悪い夢なのかその区別さえつかず恐怖や悲しみから逃げたくて閉ざした瞳。 何も感じたくなくて 何も見たくなくて 瞳は閉じたまま ただフワリフワリと宙に浮く体を支えてくれるたくましい腕の力強さだけは感じていた。 「俺を見ろ!」