恋のSEASON

「お、一人減った。」





どうやら、私の思考回路と冬矢先輩の思考回路は似ているらしい。

・・・なんかヤダ。



「冬矢って意外とドライだよな。俺も一人減ったとは思ったけどさ。声に出すか?」



よ、よかった。
声に出していたらどうなっていたか。



「素直ってことですよ。」



とりあえず、同じことを思ってしまった私は冬矢ってのフォロー。



「時と場合をわきまえる必要はあると思いますけど・・・。」



でも、調子のらないように釘は刺さないと。すーぐ調子にのるんだから、冬矢先輩は。



「マヒルちゃん、優しいけど冷たい。」



当たり前でしょ。
冬矢先輩を甘やかさないのが私の方針なんだから。



「マヒル、冬矢に優しくする必要はないよ。」



夏樹くん・・・なんかかわいい。
かわいいこと言ってる。


こんな夏樹くんを見れるのは、私の特権だよね。



「それは無理だよ~。」



「じゃあ、あんまり優しくしすぎないでよ。」



甘めな夏樹くんにドキドキしちゃう・・・計算?いや、違うってことにしよう。



「うーん・・・頑張る。」



「ハハっ。頑張って。」





な、夏樹くんのめったに見られない悩殺スマイル・・・写メすればよかった。

う、心臓が・・・。





っていうか?



「冬矢先輩は?どこ?」



「また冬矢?そんなに気になる?」



ち、違うのに・・・。
ヤダ、夏樹くんには変な誤解されたくないよ。



「さっきまでいたのに急に消えたから、気配なかったな~ってだけ!」



むきになって、語尾が喧嘩腰になってしまった。