比奈子ちゃんと校門で別れて
アパートに戻ったら・・・



「マヒルー!!!」


「マヒルちゃーん!!」


「マヒル、こんにちは。」


「マヒルおかえり。」



井上ブラザーズが待ち構えていました。久しぶり、夏樹くん以外の人たち。



「みなさん・・・お揃いで。」




明日から夏休みなのにー!!



「マヒル久しぶり!この前夏樹と臨海公園行ったってマジ?俺も行きたかった~。」



春・・・ウザイ。



「マヒルちゃん・・・夏樹に抜け駆けさせちゃったの?」



冬矢先輩・・・久しぶり。



「マヒル、今度は僕とデートしてくださいよ?」



あっきー・・・それはないわ。



「マヒル、おかえり。」



「ただいま、夏樹くん。」





夏樹くんとニコッて笑いあう。

なんか心臓のあたりがギュッてなる。び、病気?



「夏樹には返事するんだな。」



春がなぜか怒って一人先に帰ってしまった。



「僕、おじゃまみたいですね?でも、言いたいことがあるのでいいですか?」



あっきー・・・意味深発言。


「なあに?」



「僕、マヒルのこと諦めます。好きだけど、どう見ても男に見てもらえてないみたいだし。」



気づいてたのか・・・。
なんかごめんねあっきー。
目ウルウルして、今にも泣き出しそう。なのに泣かないあっきーが初めて男の子に見えた。



「わかった。あっきーの気持ち。好きになってくれてありがとう。次に好きになった子はゲットしてね。」




あっきーはコクンと頷いて、私を見ることなく階段を上がっていった。



あっきー・・・次の恋は頑張れ。


私争奪戦。

リタイア一人・・・あっきー。





とりあえず、一人減った。
とか思う私はあっきーにかなり失礼だね・・・。