恋のSEASON

「ねぇ・・・眞妃琉って西都のどこが好きだったの?」



「わ、私も知りたい・・・。」



昔はあんなじゃなかった気がするんだ。記憶は確かじゃないけれど。



「恋は盲目ってやつ?」



「もしかしたらそうかもね・・・。」



今となってはどうでもいいこと。






そのあともベタベタしてくる宇巳を比奈子ちゃんとかわしながら、午前の授業を受けた。





「今日はここまで。明日の予習忘れるなよー。」



四時間目の英語が終わった。
やっとお昼ご飯の時間。



私はうしろに振り向いた。


「比奈子ちゃん、食べよ。」



「気が早いな。いいけどね。でも、夏樹さん待たなくて大丈夫?」



「わかんない。」



「あんた・・・いいの?」



「待つ!待ちます!」



えーん。お腹すいたよー。





―・・・

「キャー!」

「夏樹さんがなんでここに?」

「今日もステキですっ!」





廊下が騒がしくなった。夏樹くんが来たみたい。



「マヒル?」



前のドアに、まわりに付属品みたいな女子を大量に連れる夏樹くんが立つ。



「夏樹くん!」



早く食べたいがあまり、立ち上がって手を振る。そんな私に比奈子ちゃんは大きなため息をこぼした。

私が、夏樹くんが来たからはしゃいだわけじゃないことをわかっているらしい。


さっすが親友。



っていうか、私最低・・・。