恋のSEASON

｢あたしのって、あんた誰？｣



宇巳は眉間にしわをよせて比奈子ちゃんを睨み付けた。ちょっと！私の比奈子ちゃんになんて視線を！



｢眞妃琉の親友。｣



宇巳の睨みは比奈子ちゃんには効かないらしい。強い口調で私を親友だと言ってくれた。

比奈子ちゃんを見たら、ニコッてしてくれた。私もつられてニコッてなる。



｢親友？確か眞妃琉の親友って春巳(ﾊﾙﾐ)って名前じゃなかった？｣



宇巳が私にそうたずねた。

･･･いつの話だよ。
春巳とは中２でクラスが別れてから、喋ることなく卒業したっつーの。

すっごく性格の悪い女で私は大嫌いだったのに、春巳がベタベタ私にくっついて来てたんだ。つーか、春巳って名前･･･大嫌いな井上春と西都宇巳を一文字ずつとった名前じゃん。最悪～。



｢さあ？今の親友はあたしよ。ね！眞妃琉！｣



｢うん！！｣



私は比奈子ちゃんの腕にぴとっとくっついた。

それを宇巳に引き剥がされる。



睨み合う比奈子ちゃんと宇巳。



ピリピリした空気が流れてる。



私はそれを見ているしかできなかった。

始まりのチャイムが鳴ると、比奈子ちゃんは席に戻っていくけれど終わりのチャイムが鳴ると私のもとへ来た。



そして宇巳と睨み合い。



や、やめてほしい･･･。





やっとお昼の時間になって、このピリピリから解放されると思ったら、自体はからり面倒な展開を迎えた



これ以上、私を面倒なことにしないでいただきたい。