恋のSEASON

「まあな!だってマリナンはぶりっこだし、ミサキッピは顔がな~。マヒルはどう思う?」



わ、私?
みんな気持ち悪い・・・けど。

なんて口が裂けても言えない。



「わ、私はPクリームのことはよく知らないから・・・。あはは。」



乾いた笑いしか口にできない。
すっごくつまんない。

だから春と帰るの嫌なんだ。
話は一方的だし、趣味はありえないレベルに悪いし、歩くのはやいし。



「そっか。そういえば、マヒルが好きなバンドって?」



うわ!今さら!
かなり一方的にPクリームの話をしておいて?今さら私の好きなバンド?

・・・言いたくない。

でも、下手に知らないバンドの名前あげて食い付かれたら終わる。仕方ない・・・ここは正直になろう。(泣


「R-ロックが好きなの。」



「R-ロック?へー意外。もっとかわいい感じのが好きなんだと思ってた。」



あっそ!!
しかも食い付き悪いし!!
かわいい感じのが好きじゃなくてスミマセンね!!



「R-ロックはバラード曲が多いから、そこまでロック極めたバンドじゃないよ。」



こいつにバカにされた(?)ままはファンとして許せなくってそう言っていた。



「R-ロック・・・。」



バッ!!
誰か・・・私たちのこと見てた?
あの日以来、時折感じる視線。

ちょっと怖い・・・。



「マヒル?どうした?急に振り返ったりして。」



「あ、なんでもない。」



でも・・・こいつには言わない。
俺が守ってやる!とか言い兼ねない。んなことされるなら、視線を感じるほうが何倍もマシ。