恋のSEASON

「あの、いったい何?彼女候補生って言われたり、タイプとか、どんぴしゃとか。迷惑極まりないんですけど。」



これぐらい言ってやらないと気が済まない。


なのに・・・



「え?なんで、怒るの?」


鈍い!都合悪いことには鈍い!

そう言ったのは、井上春だけど、ほかの三人もわかってない感じ。



「もういいです。あの、そちらのお二人は?」


私は無駄なことはしない主義。

とりあえず、誰が誰かはわかっておくことにする。

自意識過剰っぽいけど・・・一応、みんなに狙われているわけだし?



「あ、僕はヤマト高校の隣の公立中学に通ってる井上秋斗(イノウエアキト)です。」


「ヤマト高校二年、井上夏樹(イノウエナツキ)。」


ほう・・・みんな季節がバラバラだ。
なんだか、面白い。



「全員、季節の名前なんだね。すごいね。」



素直な感想を延べたんだけど・・・


「あ、笑った顔初めて見た!」


違うところに反応された。
私はロボットじゃないんだから。
笑うことくらいあるんだから。失礼ね。