赤眼の黒髪

小さいころ、私は地球の裏世界で生まれた。

赤ちゃんだったころのことも、裏世界の人間だからだろうか。
はっきりと覚えている。

生まれてすぐなんらかの原因で地球の裏世界が崩壊することになってしまったのだった。

このままではいけないと思った私の母が急いで地球の表世界へと私を転送したのだった。

もちろん、その後裏世界は崩壊してしまった。

まだ赤ちゃんなので歩くこともできないまま地面に転がって泣いていると、私のことを拾ってくれた同じ赤目の人がいたのだった。

その人が赤眼だった。赤眼も裏世界から転送されてきたのだという。

私に黒髪という名前をつけてくれたのも私を拾ったときだった。

赤眼は当時4歳だったのだが、なんとか生ゴミなどでこの世界でいっしょに生きていったのだった。

だが、そんな日々が続いたのも私が4歳になった時だった。

赤眼といっしょに空を飛んでいたときだった。

その時だれかに見られて、私は銃でうたれたのだった。
化け物だ、と言われて。

その後、赤眼は戦ってくれたが8歳だったので大人に勝つことはさすがに無理だった。

私はその後どこかの実験室に連れていかれた。

何度も飛ばされたり、何度も殴られたりつらい日々だった。

10歳になって私は力を持つようになった。

それまでこわせなかった研究室のドアをこわし、何とか研究室から脱出することが出来たのだった。

でも、その時の研究者にかけられた薬のせいでずっと記憶を失っていたのでした。