途端に大爆発音が何発もなる。

それと同時に黄色い煙も出てきた。

少女は飛んでくるビルの破片などをよけながら安全な場所へと走った。

「やめろっ!お前のやろうとしてることは悪いことなんだぞっ!」

きがつくと町の大通りまで来ていた。見ると、一週間前会ったあの赤眼が黒い銃を1人の警察の頭に突きつけている。

「お前の大事な物は何だ?」

「・・・・・・?」

「答えろ」

少年の不思議な問いに警察は少し戸惑った。

「家族と、この町だ」

警察の真剣な顔を見てニヤッと悪魔の顔をする赤眼。

「オレはそういう幸せなやつの大事な物をうばってやりたいんだよ」

刹那、もう警察の頭は無くなっていた。そしてまた立ちこめる黄色い煙。

もう周りには人1人いない。いるとしたら、さっき殺された警察の体だけだった。    

「・・・・赤・・・眼」

少女は空を見上げながら静かに言った。なつかしいようなひびきだった。