「俺の嫌いな、馬鹿麗玻」


「………」


ゆっちゃんに余裕が戻る前に完膚なきままにからかえばよかった…っ


まっそれは後の祭ってやつで私は無事駐輪場着くと荷台を飛び降りさっさと改札に向かった。


「今日は水色っと。」





後ろからこ憎たらしい声が追って来たけどね…っ


そして、いつもの電車がちょうどホームに滑り込んで来て。


いつも通りに夏乗っていて。


「麗玻、具合大丈夫なの??」


おはようから始まる夏との会話とはちょっと違ったけど…


「顔赤いよ??熱あるんじゃないの?!」


夏の慌てた声で自覚する。


あたしの気持ち…いつも通りじゃないかも。


不服だけど、駄目ってわかってるけど、あの悪魔スマイルとか、意地悪なくせに優しいキスとか、初めて照れたあの声とか。


頭の中いっぱい


ゆっちゃん、


これじゃ…


ごめんパパ、ママ…


私あの悪魔に恋してる…