危険な日々

「……ん…っ」


私の唇の開きに合わせて悪魔の唇が重なり私と悪魔との間に隙間なんてなくて。


私は自由な方の手で悪魔が自分を支えるためについている腕を緩く叩く。


けど、そんな行為に意味なんてなくて。


「…ん…っ」


苦しみに耐えられなくなった私は、眉根を寄せて、コクンと喉を震わせた。


「…は…っ…はぁ」


やっと解放された唇から空気を取り込む。


「…飲めたでしょ?」





…確かに。


液体と共に注がれた錠剤は私の口の中から姿を消していた。


「だからって…馬鹿…っ」


「…馬鹿は…麗玻でしょ…??」


悪魔はそういいながら私の瞳から生理的に流れた一筋の涙を人指し指で優しく掬う。


「な…っ…悪魔なんて…嫌い…っ」