「ちょ! お前! 何やってんだ!」

 張飛は関羽に張り手をして正気に戻させた。

 事の内容は簡擁が録画していたので、それを目から投射して再生してもらい把握した。

 「自責の念にかられる必要ねーな、兄弟。単なる正当防衛だ」

 「しかし、あの方との誓いがある。理由はどうあれ守らぬわけにはいかぬ」

 「はっ、蛍の尻に誓ったのは、はかなく消える誓いですよっていう伏線を張ってたんだろ。だったら問題ないだろーが」

 「うむ。いやしかし、いやしかしだ」

 「何だよ歯切れ悪いな。漢なら一言で決めろや」

 「おぬしの言にのるか迷ったのだ。だが周倉の体は温かい。こやつめまだ死んでおらん。漢ならあれぐらいでは死なぬ! つまり誓いはまだ生きてる!」