鋼の心









「売りに出された方がましだと思った。
こんな所に来るよりはな。
俺も…好きでこんな所には来ない。」

「じゃぁ…どうして?」


沈黙が流れ…
ビオは口を開く…。


「俺にとって…ルシウスは…」

と、そこまで言った時だった。
ウィーンとエレベータが開き…


「何をしているのです?ビオ。」

そう黒髪の男が笑顔で出てきたのは…。


いきなりの出現した人物の言葉に
驚くルシュアとは違い…


「怪我の手当てだ。」

と、すんなり嘘をついたビオは
ルシュア肩を抱いて
黒髪男の前に立たせる…。