「…お帰り願います。」

涙を耐えて発したルシュアの声は
酷く震えていた。


「あ?」

そう顔を顰めるのは
ルシュアに拳銃を向ける茶髪の男。


ルシュアは一心に
銀髪の男を見つめていた。


「もう…十分でしょう?」

と、はっきりとした口調で言えば…
銀髪の男はクスリとも笑わず、口を開く…。


「ビオ…止せ。」

そう…背筋も凍るような冷めた声で…。


「あぁ?ルシウス、正気か?」

ビオと呼ばれた男は
さらに声を荒げ、ルシュアを睨み見る…。