そこから現れたのは、あの恐ろしい狼でした。 「もしもし、赤ずきんさん。 僕と遊びませんか?」 見た目はイケメンな狼は、こうして女の子を誘い込み、食べてしまうのです。 そのことを知っていた赤ずきんは、狼に言います。 「ごめんなさい。 私、そんな暇じゃないんです。 もし狼さんが、両手一杯のお菓子を用意してくださるなら、考えてあげますよ。」 狼に、そんなことが出来るはずありません。 赤ずきんは悠々と、狼の側を通り過ぎました。