狼はまた、後ろ手に何かを取り出しました。 「赤ずきんさん、この通り、両手一杯のヒマワリを用意しました。 今度こそは、僕と遊んでくれますか?」 狼がどうやってヒマワリを手に入れたかは判りませんが、このままでは本当に食べられてしまいます。 赤ずきんは色々と考え、そして言いました。 「ごめんなさい、また言い間違えました。 ヒマワリではなくて、妖精でした。 両手一杯、妖精さんを連れて見せてくださるなら、今度こそ遊んであげましょう。」 赤ずきんにとって、最後の賭けでした。