「そうなんだよ、陽麗。この方、いや、そなたのお父上はな・・・」
陽麗は義父の話すことを聞き逃すことないように集中して聞いていた。要約するとこうなる。
陽麗の父は斉の国の君主の血筋に当たる。しかしその血筋は三代前に家臣の手により算奪されたのであるが。「姜」と言う姓は先先代までの高貴な血の証であるのだ。しかし現在の斉の君主の姓は「田」である。
そして、父の名は「姜子牙(きょうしが)」である。陽麗の祖父の代に父とその家族は斉の国を追われた。遠国の「秦」で庶民として暮らした。田氏としては斉の正統な君主の血筋が斉にあっては不都合があるのであろう。陽麗が二歳の時に父は先祖の廟を秦に移すために錙水を下り斉へと戻った。しかし、先祖の廟は、田氏の手により取り潰されていたのだ。その事実は父の心を田氏への復讐に向かわせるには充分であった・・・
陽麗は義父の話すことを聞き逃すことないように集中して聞いていた。要約するとこうなる。
陽麗の父は斉の国の君主の血筋に当たる。しかしその血筋は三代前に家臣の手により算奪されたのであるが。「姜」と言う姓は先先代までの高貴な血の証であるのだ。しかし現在の斉の君主の姓は「田」である。
そして、父の名は「姜子牙(きょうしが)」である。陽麗の祖父の代に父とその家族は斉の国を追われた。遠国の「秦」で庶民として暮らした。田氏としては斉の正統な君主の血筋が斉にあっては不都合があるのであろう。陽麗が二歳の時に父は先祖の廟を秦に移すために錙水を下り斉へと戻った。しかし、先祖の廟は、田氏の手により取り潰されていたのだ。その事実は父の心を田氏への復讐に向かわせるには充分であった・・・
