家の前に付き、スクバの収納に手を突っ込む。



合皮の独特の感触を手の平に感じながらひんやりとした金属を見つけだし、それを鍵穴に差し込んだ。



ガチャリと大きな音がして開いたドアの向こうから、外とは違う木の香りがふんわりと風に乗って流れてくる。



ブラウンの真新しいHARUTAのローファーを脱ぎ捨てて、自分の部屋へと直行した。



部屋に入るなり、セーラーを脱ぎ、私服に着替える。



着替えるのが楽なので、適当に選んだTシャツワンピを被り、スパッツを履いた。



2階の自室を出て、階段を下り、洗面所で手を洗って髪をとかした。



鏡に移る自分の顔を見たくなくて、すぐに洗面所から逃げた。