爽やかに笑う江村に連れられてきたのは、今は使われていない旧音楽室。





ドアの鍵をかける音が、空っぽの教室に響くと同時に……、





「何が江村なんかっだ? あぁんっ? ホントは俺のコト大好きな癖にっ」





わたしを壁に追いやる江村が、さっきまでとは打って変わって不敵な笑みを浮かべて迫ってくる。





「だってっ……みんなの前とか恥ずかし……んっ!」




口答えを許さないかのように、荒っぽいキスで口を塞がれる……。




まさか……強気なSキャラで通ってるわたしが、




「ちょっと……江村っ!」




「……創」




ホントはドSな江村 創の前では、





「創……苦し……んっ」





完全なオモチャ状態のドMだなんて…………言える訳がない。




「苦しくしてんだろがっ。バーカ」






一瞬、唇を離した創が意地悪く笑い、





また間髪入れず、激しいキスが襲ってくる。





掴まれた手首が動かせない。




苦しくて必死に息継ぎするわたしなんかに構わず、




無理矢理、創は何度も唇を奪う。





わたしはこれが……キライじゃない。