「なは~」

「どうした大輔?」

「うお…教室の机にお気にのグラビア忘れてきたぜ」

「あん?」

「言うな、あれが無いと夜眠れん。つか、眠る前の儀式ができないのだよ」

「あー…バカ?」

「言うな、言うなよ。俺にはお前の兄貴の様な、スケベで気前のいい兄はいないのだ~!先帰っててくれっ」


呆れ顔の友人に看取らながら、カバンを肩にゲームセンターを出た。


外はすっかりと日が傾いていて、舞台の空みたいな胡散くさいオレンジ色が広がっている。



「明日も晴れっ!」



俺は走って学校へ向かった。