他愛もない話で笑い合い、コンビニで購入した花火を終えた頃には、9時を回っていた。


「帰ろっか」


誰かの一声で、俺達は重たい腰を上げる。


行きと同じように、バイクで騒音を鳴らしながら走った。


耳に響く爆音も、肌を叩く風も。


目に映る景色が、一瞬にして移ろいでいく事も。


何もかもが、夕方の憂鬱な気持ちを忘れさせてくれる。


たまには息抜きも必要だな。


そんな事を思い、自宅に戻って来たのは10時過ぎだった。