夕日が俺らのことを包み始める



「あの時初めて私の中の暗闇に差し込んだ光は、大切なみんなやった」

「・・・」

「やから、みんなを苦しませたくなくて・・・」

「えーこと教えてやるわ」

「何?」

「みんな、お前と戦おうとしてるんやで。大智と逆の意見で」

「え?」

「みんな、差し込んだ光は大智やって言ってる。過去の事、ちゃーんと言ってくれたって」

「うん」

「そんでな。そんな大切な仲間が苦しんでるのに俺らは黙ってみてるだけでいいのかって」

「みんなが、そう言ったん?」

「そーゆーこと」




大智は静かに「そっか」と言った

改めて実感した

このクラスのよさ

俺は最初のこのクラスの印象が悪かった事を思い出して少し笑った




「何?」

「なーんでもない」

「嘘!!!!!笑ってるもん!」

「なんでもないって!」

「嘘だーーー!!!!!」

「笑」

「・・・はじめてかもね」

「なにが?」

「櫻井が、笑ってるの見たの」

「そーかもね」




2人で顔を見合わせて笑った

俺がこの学校に来たとき

こいつとこんなに仲良くなるなんて思いもしなかった

俺はこれから仲間を大切にしたい

そう思えた

やけど時間はまってはくれなかったんや