「気合いれようぜ!」

やわらかい風が2人の髪を揺らす


「なんで、皆の事止めたん?」

「あっ今日の事?・・・神崎は意外と危ない奴なんやで!!」



笑っているけど

どこか心配そうな顔を

大智は見せた


「でも、みんなで戦えば」

「あほか。神崎をなめたら後悔するで。あいつなんでもしてまうから」

「・・・だけど」

「人殺しも、やってまうんやで」

「・・・」



あまりの言葉に

驚きを隠せず言葉が出なくなる



「レイプの話、したやろ?」

「あぁ・・・うん」

「あの被害者は川ちゃんやねん」

「らしいな・・・」

「私の友達が川ちゃんを紹介したんよ。レイプしてもええでって」

「そうだったんや」

「そのこともあるから・・・川ちゃんを私のせいでいやな目にあわせたくないねん」

「・・・でも、紹介したんはお前ちゃうやんけ!!!!!」

「そーなんやけど 笑」



こまったように笑う大智の横顔

その横顔をみていったんや

「お前は一人じゃない」

そういったら大智は笑った




「お前は1人じゃないやんか。やから・・・みんなで戦おうや」

「せやけど・・・これは私の問題やねん。みんなを巻き込むわけにはいかへん」

「でもっ・・・」

「高校1年の時・・・初めてみんなに出会って。最初は私も櫻井みたいに皆とかかわる事避けてた」

「・・・」

「やけどな、みーんなどんな自分も受け止めてくれるんよ」

「・・・」

「みーんな、過去の自分のこと話してくれた。やから、自然と自分のこと話せるんよ」


俺はただだまって聞いてるだけやけど

大智の気持ちが伝わってきた