華織はあたしの表情の変化に気づいたのか、不安そうな顔であたしをみた。


「どうしたー?元気ないよ?雨だから?」


「静かにしろー」


先生の気の抜けた声でざわついていた教室は静かになった。


「朝の会」がはじまって華織とは静かにしゃべりはじめた。


「あたし、和人の彼女なのかなあ」


「え?」


さっき芦屋との会話を全て華織に話すと華織は深くため息をついた。


「向井 和人もやるねえ…」


ううう………。彼女だと思ってたのはあたしだけなのかな。


「でもさあ…」


華織があたしの肩に手をおいて言う


「向井和人が律を好きってことはあたしにも伝わってくるよ」