「ダメです」
和人に腕を捕まれたままだから身動きがとれない…。
完璧にワックスで固められた髪をみつけてちょっと残念がってみる。
目で………訴える
「じゃあー…ちょっと片付けるからここで待ってて」
和人が中に入った瞬間開けようかと思ったけどまあいいや、うん。
なか見せてくれるんならね!我慢!
しかも…………鍵かけられたし。
数分たって中から和人がでてきた。
「どーぞ」
中に入ると……和人の香水の匂いがした。
「わっ」
「なんもないよ……」
ベッドと勉強机と本棚、1人の部屋にしては大きすぎる。
「あっ忘れてたけど杏さんは…?」

