絶対緊張してるであろう和人と今公園に2人きり。


あたしは一刻もはやく杏さんのことを聞きたかった。


杏さんって誰?杏さんって和人の何?


杏さんだけがあたしの胸のつかえだから


公園の芝生にあぐらの和人とその隣で正座を崩し座るあたし。


夕日が照らし出す。


「まず聞いてほしいんだけど」


和人が口を開ける。


そして話し出した。


「杏は――――……俺の婚約者で俺達は別にお互いそんなこと意識せずに育った」


こん…や、くしゃ


「だからお互いそんな気さらさらないしお互い好きな人できるまで表明上だけ婚約者でいようって決めた」