『…でないかと思った』 和人の後ろからは何も聞こえない。それが1人だ、と物語っているようであたしが安心するには十分な要素。 「んな訳ないって」 『律は?今何してんの』 電話って本当好き。こうやってると片耳から和人の声があたしのなかに流れて和人でいっぱいになるような気がするから。 「電気消して布団のなかで携帯いじってた。和人は?」 『俺は自分の部屋で漫画読んでた』 和人の元気が少しでたような気がする。 こうやって相槌じゃなく話してくれるようになったから。 『なぁ律』 「なに?」