「はい。2限目には返してね。」
「おう。サンキュー」
あぁ、さっきの過去なんてもう気にならないくらい和人が笑ってるだけで嬉しい。
和人の目、鼻、頬、口。を見てるとぼーっとして体が熱くなる。心臓が動きだす。
この目であたしを見て、この口であたしにキスをしているんだ…。なんて考えていると…キスしたくなる。
まずい、変な気持ちになってきた…。「じゃあね」と和人に別れを告げて席に戻ろうとすると和人に腕を捕まれた。
「待てよ」
「え?もうすぐ1限目はじまるよ?」
止めてくれたことは嬉しいけど今から屋上だの空き教室に行く時間はない。

