水族館に着いて、みんなで見て回る。


「あぁ!!ペンギンだぁ、可愛い♪」


「うわっ!!この魚デカい!!」



ワザとはしゃぐ私は、まるで子供だよね?

でも、そぅでもしないと会話の無いみんなと居るの、耐えられなかった。


私が馬鹿すると、涼丞先生は笑いながらツッコミをいれてくれた。


恥ずかしいけど、涼丞先生を独占出来ている気がして、凄く嬉しかった。


その一方で、皐の視線が痛く冷たかった。


私の決断。


友情より恋愛、皐より涼丞先生を選ぶ。


自分の出した答えに、後悔はしていない。


こうして、涼丞先生と話せば話すほど私の想いは大きく、確かな物になってゆく…。



「あ!!見て、涼丞先生…あれ?…先生は?…皐もいない。」


「はぐれたみたいだな…。」


「えぇーー!!」


気がつけば、岡崎くんと二人。


計画では、私と涼丞先生が二人っきりになるはずだったのに…。


「はやく、二人を捜さないと!!」


「もぅ、俺達で見よ。」


「ダメ!!捜すの!!」


私が来た道を引き返そうとしたとき、岡崎くんが私の腕を強く掴んだ。


「ちょっ…何!?」


「行くなよ…。」


「…え?」


「あっ!?…ごめん。手、強く引っ張って…痛くなかった?」


「うん…大丈夫…。」


何!?


何、今の…。


岡崎くんの好きな人って…皐じゃなかったの?


「涼丞先生のこと、好きか?」